ベトナム・ロシア 信頼を基礎に協力関係に新たな弾み

ベトナム・ロシア 信頼を基礎に協力関係に新たな弾み

ベトナムの党と国家の最高指導者によるロシア国賓訪問は、1991年以来初めてです。今回の訪問は、第14回ベトナム共産党大会と第16期国会議員選挙を終えた直後という、特別な時期に行われます。
伝統的な関係を支える基盤
1950年1月30日、ベトナムと旧ソ連は正式に外交関係を樹立し、その関係は現在のロシアに受け継がれています。以来、両国関係は絶えず強化、発展してきました。

2025年5月には、新たな協力段階における両国の包括的な戦略的パートナーシップの主要な方向性を示す共同声明を採択しました。こうした中、今回のトー・ラム書記長・国家主席のロシア訪問は、特に重要な意義を持っています。ゲンナジー・ベズデトコ駐ベトナム・ロシア大使は、次のように述べました。
   
「私たちは、ベトナムのトー・ラム書記長・国家主席の今回のロシア訪問を、ロシアとベトナムの包括的な戦略的パートナーシップの発展における重要な節目と位置づけています。両国が二国間の議題全般について実質的な協議を行い、長期的な協力の新たな方向性で一致するとともに、両国関係をさらに強固なものにするための具体的な決定に期待しています。」
ベトナムとロシアは良好な政治関係を築いている一方、経済協力にはなお大きな可能性があります。2025年の二国間貿易額は48億ドル近くに達し、2026年1月から5月までは前年同期と比べ、6.4%増の21億6000万ドルとなりました。こうした数字は、両国が経済協力の規模をさらに拡大する必要性を示しています。そのためには、それぞれの国の状況や世界経済の変化に合った、新たな協力の形を見いだすことが求められています。

科学技術が生む新たな原動力

ベズデトコ大使 写真: Việt Đức/TTXVN

今後、大きな可能性が期待される分野の一つが科学技術です。ベズデトコ大使は、次のように述べました。
  
「私たちは、ハイテク分野での協力推進を特に重視しています。とりわけ、第4次産業革命が進む中、両国の関係機関は、スマートシティの導入やワンストップ方式による行政サービスの提供、データベースの安全確保、交通・産業分野へのデジタル技術の活用などで協力関係の構築を進めています。AI=人工知能と情報セキュリティも、現在の地政学的状況の中で、優先的な協力分野に位置づけられています」
ベトナムとロシアの協力は、従来の分野から将来を見据えた新たな分野へと広がりつつあり、具体的な協力や交流も進んでいます。

極東連邦大学の国際関係担当副学長兼東洋学院長で、ロシア・ベトナム友好協会の会長を務めるエフゲニー・ヴラソフ氏は、次のように話しました。

「両国首脳の間に築かれている友好関係と信頼は、あらゆるレベルの協力へと広がっていくでしょう。両国首脳が合意文書に署名しても、それだけではまだ一部にすぎません。その精神と信頼が各レベルに浸透し、実際に協力に携わる人々や一般の市民にまで共有されれば、成果はまったく違う次元のものになり、両国の貿易や経済成長にも、より大きな弾みがつくはずです」
また、ロシアで暮らし、活動する多くのベトナム人の知識人や企業家、専門家も、両国の経済界と科学界を直接つなぐ役割を果たすことができます。

「伝統と友好」基金代表で、在ロシア・ベトナム人団体連合会副会長のグエン・クオック・フン氏は、今回のトー・ラム書記長・国家主席の訪問が、両国の経済界や科学界の連携をさらに進める弾みになると期待しています。

「今回の訪問は、海外で暮らすベトナム人にとって大きな励みとなります。当基金が提唱するベトナム・ロシア知識人ネットワークの設立と、両国の指導者が参加する戦略技術フォーラムでの発足式は、両国の知識人をより緊密に結ぶ新たな原動力となり、両国とロシア在住ベトナム人コミュニティーにとって、希望に満ちた新たな章を開くことになるでしょう」
信頼から協力へ、協力から成果へ、そして成果から新たな発展の原動力へ。ベトナムとロシアは今、両国の包括的な戦略的パートナーシップの新たな章をともに書き続けています。

[VOVWORLD] 


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